彰人を送って出ると、彼は、
「ちょっとその辺を流さないか」
と言ってきた。
せっかくお土産持ってきてくれたんだしな、と思い、彰人の車に乗り込む。
久しぶりに会えて嬉しかったからでは、だんじてない。
「班長と付き合ってたのか、お前の姉さん」
と彰人はすぐに訊いてきた。
「聞こえてました?」
と言うと、笑い、
「二人とも声デカイからな」
隠す気ないのかと思った、と言う。
「班長はお姉ちゃんと同級生で、中学のとき、転校してって。
でも、同じ市内だったんで、また高校で再会して、それからずっと付き合ってました。
お姉ちゃんと付き合うようになって、班長はかなり、うらやましがられてましたよ。
友だちにど突かれたり、先輩に睨まれたり。
変な男が班長の家の周りをうろうろしたり」
「いや、止めろよ、それ……」
お前の姉さん大人気だな、と言う。
「……今、なんだか私も同じような被害に遭いそうな予感がしてますけどね」
この人と仮にとは言え、付き合っているなどと知れたら、女子社員が一斉に敵に回りそうだと思っていた。



