風呂を出たとき、彰人はリビングには居なかった。
寝ちゃったのかな? と呼びに行く。
此処かな? と思う部屋をノックしてみるが、返事はない。
この部屋じゃなかったか、と思いながらも、
「芹沢さん?」
と呼びかけ、覗いてみた。
彰人は布団もかけずに、ベッドに横になって寝ていた。
ベッドサイドの雰囲気のあるライトに照らされた顔が綺麗だ。
うわ……と思って、呪っていることも忘れ、近づいて見てしまう。
ほんとに綺麗な顔だな。
みんなが騒ぐはずだ、と思いながら、床に腰を下ろし、彰人の顔を見た。
……この綺麗な顔に、バカ、とか書いたら、すっきりするだろうか。
いやいや。
幾ら呪っていても、そんな罰当たりな真似は出来ないと思ってしまうような神々しい寝顔だ。
冗談で言っているのだろうが、やはり、こんな人とは付き合えないな、と思っていた。
二人きりになったら、緊張してしまいそうだ。



