「まあ、その辺に座れ」
と彰人に言われ、シックな色でまとめられた部屋を眺めながら、小春は素直にラグに腰を下ろした。
はー、素敵な部屋、と思い見ていると、
「珈琲でいいか。
飲めるか、こちび」
と言われてしまう。
「はい。
えっ、いいですよっ。
芹沢さんに淹れていただくなんてっ」
と立ち上がると、
「いいんだ。
自分が飲みたいからついでだ」
と言う。
そ、そうですか。
すみません、と恐縮しながら、キッチンで珈琲を淹れている彰人を眺めていた。
案の定、丁寧な淹れ方だな。
いい匂い……。
なんで世の中にはこういう人が居るんだろうな。
ルックスも良くて、育ちも良くて、なんでも出来る。
……ちょっと性格に難があるが。
彰人が目を上げ、こちらを見た。
「そんなところにぼんやり突っ立って見てるんなら、そこへ座れ」
とキッチンの前のカウンターを勧められる。



