私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~

 待て。

 それが付き合おうとか婦女子に言うときの態度なのか?

 何故、こんなときまで、上から目線?

 明らかに、このあと、いろいろ言われたら嫌だから、とりあえず付き合って、二、三ヶ月でポイ捨てしようという意図がある!
と小春は勝手に感じ取った。

 いや、或いは、とりあえず、此処でそう言っとけば、誠意は尽くしたということで、のちのち言い逃れが出来て、胸も痛まないと思っている!

 そう小春は勝手に感じ取った。

 だから、私はイケメンが嫌いだ。

 そんなこと言えば、女はみんな喜んでオッケーするとでも思っているのか! と小春は拳を握る。

 上から目線のまま、彰人がもう一度訊いてきた。

「どうする?
 付き合うか?」

「はい」
 即答した小春に、ん? という感じで、彰人が止まる。

 予想外だったようだ。

 こちらもだ。

「……私、今、なにか言いましたか?」

「……はい、と言ったぞ」

「気のせいです」

 多少、裏返った声で小春は言った。

「はい、と言ったぞ」
と彰人が繰り返す。

「気のせいです」
と小春も繰り返した。