私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~

「いや、まさか、と思ったんだが……」
と言い、まだ笑っている。

「それは、この年でって意味ですか?」
と小春は機嫌悪く訊き返した。

 まあ、ファーストキスなんて、中高生で済ませたっていう人が多いからな、と思っていると、彰人は意外なことを言ってきた。

「いや、そこそこ美人で、そこそこスタイルもいいのに、なんでだろうなと思って」

 ……突然、そこで褒めますか、と思ったのだが、少し冷静になり、いや、今のは褒められたのか? と思った。

 そこそこってなんだ?

 そう考えたのが伝わったようで、
「そこそこは俺の感想だ。
 みんなはお前のことをいいと言っているぞ」
と微妙なフォローを入れてくれる。

「大丈夫だ。
 俺の目が肥えてるだけだ」

 その一言こそ、余計なんじゃ……と思いながら、
「はあ、いつもご自分の顔を鏡で見てらっしゃるでしょうからね」
と嫌味を言うと、

「……自分の顔見て、俺が惚れ惚れしてるとでも思っているのか」
と言ってくる。

 いや、思っていた。