私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~

「だいたい、なんだって、貴方はそんなことに、ごちゃごちゃ口出してくるんですかっ。

 私のことなんて、その辺の猫くらいにしか思ってないくせにっ」

「その辺の猫じゃなくて、うちの猫だろ。
 よその奴が持って逃げたら、文句言うのは当たり前だろ?

 俺ももう小学生じゃないんだ」
と言われ、なんの話だ? と思ったが、どうも、猫のこちびのことのようだった。

 最早、やけくそになり言う。

「そこでですね、シートベルトを外した井川さんにいきなり抱き締められたんですよ。

 彰人がはっきりしないのなら、僕にも告白するくらいのことは許されるって言って」

「おい……」
と言ってくるので、

「私が言ったんじゃないですよっ。
 井川さんですよっ」
と言うと、

「わかった。
 井川は明日、踊り場の壁にステープラーで張り付けておく」
と言い出した。

 ……そのくらいのことなら、本当にやりそうだ。

 今、流行りのステープラーで固定する棚みたいに、真っ白な壁に張り付けられた井川を思い浮かべる。

 すっとするより、なんだか心苦しいな、と思ってしまった。