処刑場に向かう気分だ……。
小春は、彰人に言われるがまま、あの山道へと案内していた。
しかし、よく考えたら、井川が処刑されるのならともかく、何故、襲われた私の方が処刑されねばらないのか?
やはり、井川さんをステープラーで撲殺してから殺されよう。
そう思ったとき、また無言になっていた彰人が口を開いた。
「お前、これ、ホテル街じゃないか」
「あ、本当ですね」
と道沿いのキラキラした建物群を振り返っていると、気がつけ、と言われる。
「なんて言われて此処まで連れてこられたんだ?」
「……昨日、ひとりでぼんやりしてたら、井川さんから電話かかってきて。
気分転換に出かけないかと言われて、井川さんだから、まあいいかって」
「なんで、井川なら、まあいいかなんだ。
襲われてもいいかって話か?」
「違いますよっ。
そんなわけないじゃないですか。
そういうことしそうになかったからです」



