私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~

「こ、殺さなくていいです」

「お前を襲ったんだろう?」

「い、いや、たいしたことじゃない気がしてきました……」
と殺人事件の起こる気配に、小春は何故か、井川をかばいながら、後退してしまう。

「井川さんは悪くないです。
 私が悪かったんです。

 彰人さんが最近冷たいし、私より、昌磨さんの方が大事みたいだし」

 彰人が、また、わからないことを言い出した、というように眉をひそめる。

「寂しくて、誰かかまってって顔に書いてあったんです、きっと……」

 そう言っているうちに、また自己嫌悪に陥ってきた。

「だから、私なんて捨ててください~っ」

 またそう言い、半泣きになると、彰人があの王様の目で見下ろし言う。

「ほう。
 本当に捨てていいのか?」

 ……本当に捨てられそうだ、と冷たいコンクリートの上に座り込んだまま、小春は固まる。