私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~

 どう上から目線で褒めるんだ、と疑問に思いながらも、
「もうちょっと今みたいな感じで言ってみたら?」
と微笑んで言ってみたが、千鶴は頬を赤らめたまま、

「あ、あんたなんかにアドバイスされたくないわよ、恋愛でっ」
と言われたが。

「でも、お姉ちゃんだって、何年も上手くいってなかったんじゃん」
と言ってやると、うっ、と詰まっていた。

 小春が笑うと、
「……なによ?」
と上目遣いに睨んでくる。

 サクリ、とふわふわ丸パンの横のミニトーストを噛みながら小春は言った。

「いや、彰人さんもお姉ちゃんみたいなのかなと思って。
 ちょっと似てるんだよね。

 すごいモテモテなくせに……」

 昨日の彰人のたどたどしい話しっぷりを思い出していた。

 あんな態度を取られたら、私のことを好きなのかなとか思っちゃうじゃないですか。

 井川との嫌な記憶より、彰人との幸せな電話の記憶の方が上回りそうになるが、すぐに唇や腕に、井川に触れられた感覚が戻ってきて、また、テンションが下がってしまう。

 兄のように思っていた菅野に、ただ、いい人だと思っていた井川。

 なにか、一気に味方まで失った気分だった。