私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~

 でも、班長が真剣な話をしてるのに、まぜっ返せないしなあ、と思いながらも、つい、彰人に向かい、身を乗り出していた。

 なんだお前は、という顔で見下ろした彰人が、小春の額に手をやり、押し返しながら、
「お前の婚約者とやらは、プライドが高そうだから。
 気持ちの上での浮気でも許さないだろうよ」
と言うと、何故か、菅野は黙る。

 思い当たる節があるのかもしれない。

 もう済んだこととは言え、手に汗握って、菅野の顔を見つめてしまう。

 腕を組み、菅野は少し考えていた。

「……俺は、そんなこともないと思うんだが。
 まあ、あいつはそれらしきことを言ってはいたかな」

 笑い飛ばしたのが悪かったんだろうか、と呟いている。

「いや、でも、それで破談とかないだろう?」

 そもそもあっちから言ってきたのに、という菅野に、ええっ? と彼を二度見した。

「お姉ちゃんがっ?
 班長にっ?」

「婚約をか?
 最初の告白をか?」
と相も変わらず、偉そげな態度で彰人も訊いている。