あの、拓人が、女の名前に反応したんだ。
何かあるに違いねぇ。
聞き出すか。
とりあえず、コイツらに釘さすか。

そう思っていると、、、後ろから

『お兄ちゃんーーー♪』

俺はすぐさま振り返り
腕を広げた。

丁度いい。コイツらに見せつけよう。

そう思っているも儚く散った。
そう、俺の生涯のライバル。

明奈によって。

来菜が飛び込んだのは俺の胸ではなく
明奈の胸だった。

『来菜?だめよ?こんなシスコン野郎に
抱きついたら。』

『明奈?』

来菜は、ポカーンとしていた。

『てめぇ。明奈。邪魔してんじゃねぇよ。』

『アンタ、そろそろ妹から離れなよ。』

くそ。蘭桜の奴らに見せつけるつもりが。