恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

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……あった……。

一、二分歩くと祠が見えきた。

ちょっと感動。

だってもうかれこれ七年経ってるのに、まだ犬神様の小さな祠はそこにしっかりとあったんだもの。

ん……?

近寄ろうとして思わず足が止まる。

だって……誰かいる……。

……あれ?

あれって……うちの学校のスクバだ。

てことは、うちの学校の男子……だよね。

祠からは十メートル程離れているし、明るいと言えども満月の光だけだし、顔は分からない。