恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

奥歯にカツン!とチョコが当たり、私は思わず口に手をやりながらそれを噛み締めた。

「わっ!」

なに?!チョコの中からなんか出た!

直後に喉の奥がカッと熱くなって、私はパニックに陥った。

「おい!それ俺の水だろーが」

「ご、ごめん、だけど喉が熱くて……!不味っ!!」

無我夢中でテーブルの上のペットボトルを掴み、ゴクゴク飲んだ私に雪野先輩は、

「不味いとはなんだよ。無礼なヤツだな。これは洋酒入りだ」

「へっ?そんなの、食べていいの……?!」

「普通平気だろ。本物よりもだいぶ薄目のやつだ」

言い終えるなりカレーライスを食べ始めた雪野先輩を、私はシゲシゲと見つめた。