恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

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私達が乗ったタクシーは高級住宅街を滑るように走り、やがて一軒の豪邸の前に止まった。

……嘘でしょ?このデッカイ家が雪野翔の家なの?!

私の驚きなんかどーでもいーといったように、雪野翔はスタスタと大きな門をくぐり抜けた。

「早く来い」

「は、はい」

す、すご……。

庭に噴水?!有り得ないでしょ。

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「お前の部屋はここだから。俺の部屋は隣」

は……はい……。

3階まで上がり、幅の広い廊下の先の部屋で、雪野翔はこう言った。