恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

わかってる。

分かってるのに、苦しい。

「先輩……っ、大好き、死ぬほど好き」

あんなウッカリな告白なんかしちゃって、改めてほんと、自分がイヤになる。

どうせ振られるなら、もっとしっかりした告白をすれば良かった。

なら、潔くなれるかもしれないのに。

私は泣きながら、独りぼっちの部屋で先輩に告白した。

「先輩、あなたが凄く好きです」

嗚咽で途切れそうになる言葉を、私は必死で繋いだ。

「あの満月の夜、先輩に逢えて良かったです。一生あの夜の先輩の姿を忘れません。こんなに好きな人に出逢うことはもうありません」

突っ伏したままの告白はベッドの中に吸い込まれて、私はグズグズと鼻をすすった。

その時、