恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

言い終えないうちに、先輩が私の腰を片腕でさらうように引き寄せた。

「……へ?」

ひ、ひやあぁぁーっ!

これって、抱き合ってない?

いや、私が先輩の背中に腕を回して初めて、ハグが成立するなら。

……抱き合いたい。

私、先輩をギューッてしたい。

こんな綺麗な海のそばで、こんなに好きな男子に引き寄せられたんだ。

このチャンスを逃したくない。

……やってしまえ。

私は鼻息が荒くなるの必死で抑えつつ、先輩の背中に腕を回そうとした。

その時、ムッとした黒い瞳が私を至近距離から睨んだ。