恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

これって、猿ぐつわとかいうヤツ!?

「煩く叫ばれちゃ耳が痛いからな」

翠狼は隣で私を見て、ニヤリと笑った。

前回と同じく車は滑るように発進したけど、私は思いきり暴れた。

「ん、んんんー!」

「諦めろ!ジタバタするな。これ以上騒ぐと怪我する事になるぞ」

背中に冷や汗が伝ったけれど、私はどうする事もできなかった。



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連れてこられた場所は、前回の空き家とは違っていた。

大きな鉄製の門を車で通過すると立派な玄関が見えてきて、その前で滑らかに車が止まる。