恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

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「おっと、逃げ出されちゃ困るな」

「あっ!」

闇雲に走っていた私の腕を、誰かが勢いよく掴んだ。

肩が外れそうな衝撃に驚いて振り仰ぐと、緑の瞳がキラリと光った。

翠狼……どうして!?

翠狼の後ろに車を見つけて、私は硬直した。

「来い」

「やだ、離して、離してっ」

翠狼の力に敵うわけもなく、私は荒々しく車に押し込まれた。

「やめてよ翠狼、降ろして、んんんっ!」

口の中に丸めた布のようなものを詰め込まれ、その上から紐で縛られ、頬に痛みが走った。