恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

ダメだ、ここにはいられない!

先輩から離れなきゃ、私は先輩を憎んで傷付けてしまう。

「離してっ!」

ありったけの力で、私は先輩を突き飛ばした。

「瀬里、待てっ」

「ごめん先輩……!」

私は身を翻すと、玄関から飛び出した。

怖いよ、自分が怖い!

どうなっちゃったの、私……!

これが暗示なの?

分かんない、分かんない!!

ハアハアと息が上がるのに足が止まらない。

私は泣きながら走り続けた。