恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

「……!」

先輩の警戒したような眼に冷や汗を感じて、私はようやく我に返った。

「瀬里」

「ごめんなさい、私、なんでこんな……!」

分かんない、なんでこんなことしたのか。

なんで先輩のピアスに触れずにはいられなかったのか。

ごめんなさいと言いつつも、ピアスから眼が離せない。

それどころか我に返ったのは一瞬で、訝しげに私を見る先輩の眼つきに憤りを感じた。

……なによ、その眼。

そんな鋭い眼をしないでよ。

疑わしい顔をしないで。

すると、破られた画と翠狼の緑色の瞳が、脳裏に蘇った。