恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

打撲したのか、赤紫に腫れ上がった腕が痛々しい。

「な、んでこんな」

先輩が荒い息と共に返事をした。

「反対勢力を抑えるのに手こずったんだ。仲間に気の荒い奴がいてな」

「先輩、冷やそう」

そう言って立ち上がろうとした私は、思わず眼を見開いた。

だって、先輩のピアスが……天狼神の魂から生まれた石が、とても綺麗に光ったから。

ううん、綺麗に、なんて単純な光り方じゃなかった。

まるで私に『触れろ』と命令しているみたいだった。

なに、この感覚。 

私は堪らずに、先輩の耳に手を伸ばした。