恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

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ホームルームが終わりに近づくにつれて、私の心臓はバクバクと煩くなっていった。

そんな私を、斜め前の席の明日香ちゃんが時折振り返ってニタニタと笑った。

絶対、渡り廊下での雪野先輩と私の件だ。

……けどまさか、『あれは雪野先輩の演技です』とは言えない。

そう……あれは先輩の演技だ。

私を、愛華先輩や里緒菜先輩から守る為の。

そう思った時、胸がチクンと痛んだ。

なに、今の……。

何だか苦しくて、私は大きく息を吸い込んだ。

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放課後。

「瀬里、雪野先輩が来てるよ」

帰り支度を始めていた私は、志帆ちゃんの声に顔をあげた。