恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

そんな中、雪野先輩が里緒菜先輩を見据える。

「三田。いい加減にしろ」

「だって……!」

雪野先輩は渡り廊下へと出てきて私に歩み寄ると、コンクリートの床に膝をつけて足元に散らばった教科書を拾い集めた。

「大丈夫か?」

まとめた教科書を差し出して、先輩は私を見つめた。

その瞳に、たちまちドキンと鼓動が跳ねる。

「……はい」

次の瞬間、

「なんでよっ!どうしてよっ!」

里緒菜先輩の悲鳴のような声がコンクリート製の渡り廊下に反響した。

眼を見張る私の前で、里緒菜先輩の眼からみるみる涙が溢れる。