恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

……怖い。

雪野先輩の事に決まってる。

どうしよう……。

明日香ちゃんは日直で先に行っちゃったし……。

渡り廊下のど真ん中で立ちすくむ私を見て、二校舎の入り口で腕組みをして待っていた里緒菜先輩が、イラついたように扉を開けた。

うわっ、来るっ!

「ちょっとアンタ!」

きゃーっ、き、きたーっ!!

「は、い」

里緒菜先輩が声を荒げ、その声に皆が足を止める。

硬直する私に里緒菜先輩はヅカヅカと歩み寄り、やがて真正面で立ち止まると、私を上から下まで侮蔑の表情で眺めた。