恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

また遅くなるとあの冷たい眼差しで、

『どこほっつき歩いてたんだ』

とか言われるに決まってる。

私は、はい。と短く返事を返すと、部活棟へ向かった。

今思うとこのときの私は、まだ気付いてなかったんだ。

動き出した自分の気持ちと、激動する運命に。




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なに、これ……!

部活棟に着いて、自分のロッカーを開けた私は、その惨劇に凍り付いた。

嘘……!

クラッと目眩がして、私はヘナヘナとその場にしゃがみ込んだ。

画が、画が……!