恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

嘘でしょ?

ドキッとして、私は思わず息を飲んだ。

あの綺麗な横顔は……雪野翔なんじゃ……?

……何してるわけ、こんなところで。

その時、

「クッ!」

雪野翔が、グッと奥歯を噛み締めるように唇を引き結んで満月を見上げた。

その途端彼の身体が大きくなると、急激に形を変えた。

な、な、なに?!

私は思わず叫びそうになって、両手を口に押し当てた。

あり得ないでしょ、普通は。

どうなってんの?!