恋した彼は白金狼《プラチナウルフ》

その男子は私に背を向けて祠を見ていたけど、やがて肩にかけていたスクバを足元に置くと、腕を開いて空を見上げた。

……何してるんだろう。

祠周辺は綺麗に竹が伐採されててやけに広く感じるし、満月の光が凄く綺麗。

私が目を凝らして見つめる中、その男子生徒は満月の光を全身に浴びて、何だか凄く神秘的だった。

それに……凄くスタイルのいい人だな。

スラリとした長身に、小さな形のいい頭。

広い肩幅と長い脚。

顔が……見たい。

私は気付かれないように、そっと彼の顔が見える場所まで歩いた。

……へ?

……は?!