「お前が頑張ったからだよ」
──こっち来いよ。
そう言われて手招きする誉くんについて行くと、座らされたのは真っ白なベッドの上。
「やっと、お前の目を見て喋れる」
隣に腰かけた誉くんはフッと嬉しそうに笑って、私の指をからめ取る。
からまる指先が少しくすぐったい。
「行きたいところ、決まったか?」
「えぇーっと……、まだ決まってない。行きたいところが多すぎて」
「……ククッ。お前らしいな」
──全部連れてってやるから、まずは一つ決めろよ。
目を細めて微笑む誉くんにコクンと頷いて、微笑む。
そうだよね。
時間はたっぷりあるんだし、行きたいところから行けばいいよね。


