「今日はここまでだな」 「……誉(ホマレ)くん、いつも遅くまでありがとう」 「なに言ってんだよ。俺のことなんかどうでもいい。お前は勉強のことだけ考えてろ」 「……うん」 無理だよ、そんなこと。 誉くんのこと考えないなんて無理。 だって、今だって誉くんのことで頭がいっぱいなんだもん。 こんな密室で二人きりなんて、 意識するに決まってる。