ゆっくり後ろを振り返ると、そこには誰もいない真っ暗な道が伸びているだけだ。 もう、大丈夫だよね。 「もう大丈夫だよ沙羅。安心して」 真奈美はにっこり微笑んだ。 「うん。ホントにありがとう、真奈美!」 真奈美がいなかったらきっと 殺されていたかもしれない。 本当によかった… 私は安心して背もたれに体を預け 窓の外を眺めた。 そして ルームミラーにうつった真奈美は 横目で私を見て 笑っていた。