あれから数日――

「奈津ー!頑張れ!!」

私は今、奈津のサッカーの試合の応援に来ていた。

もちろん、みんなと。

「それにしても、まさか遊園地でプロポーズされるなんてね」

「き、急に何言ってんのよ晶!!」

「まぁまぁ、でも良かったじゃん。奈津さんのお嫁さん確定だよ」

「沙弥佳……」

奈津からプロポーズされた事は、一日経たずと沙弥佳の所にそれは入ってきた。

その後のみんなの対応が大変だった。

奈津も同じく。

「でも、びっくりだよね。翔や玲緒よりも遅かった奈津くんがプロポーズかぁ。私も早く翔からされたいなぁ」

きっと史絵と翔はゴールインすると思うけど。

「そんな事より!応援に集中してください!」

そんな私達に比べ、佳絵羅は応援に集中している。

「何でそんなにやる気なの佳絵羅は?」

「気になる人でも居るとか?」

「いません」

キッパリそう告げるけど、頬は微かに赤くなっていた。

『全く、素直になればいいのに』

『リンも大変だね』

『そんな事ないよ、二人の事見守ってるだけだから』

『そうなの?』

ルルとリンはガールズトーク中。

一方、アカツキとクレオはここまで来て教科書と本を読んでる。

コウヤは、鏡を見て髪のセット中。

カラはメモを取り中

「そういえば、シンクはどうしたの?」

「シンクは、何処かに行くって言って、今はいないよ」

「いいの?見てなくて」

「シンクなら大丈夫だと思う。それに、記憶を取り戻すために動いてるなら、無理に止められないよ」

「それならいいけど…」

「咲楽?」

咲楽は、読んでいた本を閉じて言う。

「変な事件に巻き込まれなければいいけど」

「シンクに限ってそんなことないよ」

多分……。

「なら、いい」

咲楽は、再びを本読み始める。