奈津は、慌てて私から目を逸らす。

(やっぱり、似合ってなかったかな……)

「そ、その服…!」

「え?」

「す、すげぇ似合ってるよ」

奈津がそんなことを言うと思っていなかったから、驚いてしまった。

「だから、可愛いから。他の誰にも見せたくない……」

私の顔は真っ赤になり、頭から湯気がでる。

『望美には、殺し文句だな』

『ふぁ……』

『あ、シンクおはよう!』

『おはよう……』

シンクは、眠たそうに目をこする。

「わ、私鞄取ってくるね!」

私は急いで二階へと駆け上がる。

『今日シンクは行くのか?』

『私はもう少し寝てるー』