【シンク】

『いいなぁ、望美』

このまま、奈津と望美が幸せに行ってくれればいいのになぁ…。

その時、私の頭の中で何かが過ぎった。

『え?』

目の前の景色が変わる。

私の目の前には、望美とルルではなく、知らない二人が同じく、夜空を見上げている。

『……誰?』

もしかして、私の主?

でも、隣には妖精がいる。

『あの妖精…、私は知っている』

思わず手を伸ばす、だけどその光景は直ぐに消えてしまった。

『今のは……?』

「どうしたのシンク?」

望美が心配して、私を見てくる。

『ううん、何でもない』

あの妖精…、私は知ってるの?

青い輝きを放つ妖精…。

他の妖精と違って、私と同じ感じがした。