『だから、俺は水無月は好きにはならない。望美は、そのままで居てくれ』

「うん…。ありがとう」

やっぱり、奈津が凄く大好きだ。

前よりもずっと。

『じゃぁ、電話切るな』

「うん、また明日」

『また明日な』

通話をきり、私は再び月を見上げた。

『奈津何だって?』

ルルが私の隣に来る。

「何も心配するなだって」

『そっか、良かったね』

「うん」

そんな私たちの姿を、シンクは嬉しそうに見ていた。