それから私たちは、家へと戻った。

「ただいま!」

「お帰り望美、学校はどうだった?」

「あー…」

これは、有水のことは言わない方がいいよね?

「それがね、晶と沙弥佳と奈津と同じクラスだったの!」

「そうだったの、良かったわね」

「うん」

佳絵羅たちとは、クラス別れちゃったけど…。

「ご飯の支度出来てるから、着替えて降りてきなさい」

「分かった」

私は、階段を駆け上がる。

「ふぅ」

部屋に入って、そっと息を吐く。

「奈々美さんに妖精が見えないってのが、幸だよね」

『まぁね、他の人たちには私たちの姿見えないし』

シンクは、部屋の中をぐるっと見回す。

『ここが望美の部屋かぁ』

シンクは、興味津々にあちこち飛び回る。

「そういえば、シンクは何を食べるの?」

『食べ物?』

『私は、金平糖だよ』

「ルルは、甘いもの大好きだから」

私は、制服をタンスに戻し、私服に着替える。

『うーん、特に好き食べ物はないけど、ルルの好きな金平糖でいいよ!』

「分かった、じゃぁご飯食べに行こっか」

『わーい!』