妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

『もう、二度とお前は消させない』

ヴィーナスは、目を閉じてルルに力を注ぐ。

ルルの体が青く光をまとった時、ルルの手の甲に青い蝶の紋章が刻まれた。

ハヤテには、水色の蝶の紋章が、鎖骨辺りに刻まれた。

「青い蝶の紋章?」

ヴィーナスは、目を開けルルから手を離す。

『今のは、一体なに?』

『分からない…』

ヴィーナスは、アカツキとカラに向き直る。

『お前達にも、必要な力だ』

ヴィーナスは、再び目を閉じてアカツキとカラに手をかざす。

そして、アカツキとカラもそれぞれ光をまとう。

『な、なにこれ?!』

『力が…』

アカツキは、赤紫の光、カラは黄色の光をそれぞれまとう。

そして、二人の体にも蝶の紋章が刻まれた。

『これで、お前達が消える心配はない』

「どういうことだ?!」

蝶の紋章を刻むことが、消えないことと何か関係があるのか?

『この紋章は、主と妖精を繋ぐもの』

「主と妖精を繋ぐもの?じゃあ、これでカラたちは消えないの?」

ヴィーナスの言葉を、夏村はメモっていた。

『あぁ、二度と消えることはない』

ハヤテは、軽くルルの体を揺らす。

『ルル!』

『ん…』

ルルは、ゆっくりと目を開けた。

「良かった…」

これを他の妖精達にもできれば、殆どの妖精が消えることがなくなる。

(もしかしたら、聖夜のシビルは戻ってくるのか?)

そんなことを考えていた時、ヴィーナスは望美を見つめていた。