妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

『奇跡?!』

ルルが泣きながら俺を見てくる。

「救急車は呼んだのか?!」

「い、今呼んだ!」

この怪我…、それに血の量…。

(これじゃあ、ほぼ死は確定…)

俺は、望美に手をかざす。

『どうするの?!』

「話しかけるな」

俺は、シンクとリンクする。

『その姿は…』

俺は、意識を集中させる。

「シンク、とりあえず応急処置だ」

『分かった!』

俺の体が紅く光、蝶の鱗粉が望美の体に付着する。

擦り傷や浅い怪我には、俺の力で何とか出来る。

でも…。

(望美は、頭を強く打っている…)

もしかしたら…。

気がつけば、周りには地域の人達が集まりかけていた。

「酷い怪我だ!」

「救急車は呼んだのか?!」

「はい、今呼びました!」

『望美…』

望美の意識は完全にない。

(最悪の状態だ…!)

俺は、コンクリートに拳を打ち付けた。

『奇跡…』

「くそっ…!」

これは、俺の失態だ。

俺がヒュプを殺さなければ、望美は…。