妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

【奇跡】

「……」

目の前で、大切な人が倒れてる姿が目に映る。

「…っ…!」

あの時の光景がフラッシュバックする。

目の前には、母さんと父さんが血まみれで倒れていて、そして姉さんは――

「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」

俺は、頭を抱える。

『き、奇跡!しっかりして!』

「あぁぁ…」

何度も頭の中でフラッシュバックする。

『奇跡!!』

「――!」

シンクの声で我に返る。

『奇跡しっかりして!まずは、望美の方が優先!』

「……くっ!」

俺は、拳に力を込めた。

そして、ヒュプ言葉を思い出す。

数時間前―――

『ゲームは、ここからだ』

「どういうことだ?」

ヒュプの体が光を放つ。

『君は…のせいだよ…!ぐっ…、僕と有水の契約は……、まだ終わってないよ……』

「それは俺には関係のないことだ」

『それは…、違うよ…。だって、契約した…からね…』

一体何を契約したっていうんだ。

『これは…、僕が死んだ…な…ら、勝手に…実行される…』

ヒュプは、最後の声を振り絞って言った。

『僕が……、死ぬことによって…、望美は…死ぬ…』

「なっ?!!」

『何言ってんのよ!』

『その目で…、たしか…め…な』

ヒュプは、光の粒と化し消えた。

俺は、小瓶を放り投げた。