『…確かに、それはキセキの泉計画の一つのものだ』

「主と妖精を繋ぐ蝶の紋章、それさえあれば妖精は消えない」

『あぁ、だが何故妖精戦争は起きる』

「一人の妖精が始めたことだ」

俺は、再び精霊銃をヴィーナスに向けた。

そして――

バン――

一発ヴィーナスに向かって放つ。

しかし、弾はヴィーナスの頬をかすっただけだ。

『き、貴様!』

『やめろ、オルド』

俺は、怒りにみちた瞳でヴィーナスを睨みつける。

「お前の息子が引き起こすんだ!妖精戦争を…、暗黒の妖精…、アクがな!!」

『なっ!』

「そいつのせいで…俺の姉さんは…」

俺は、必死に気持ちを抑えた。

「あんたに恨みはない、だがアクを生み出したのはお前だ」

『…あの子が、そんな事するはずが!』

「未来の俺が言ってるんだ。事実なんだよ」

今度は、オルドが俺の目の前に来る。

『扉を使って過去に来たのか?』

「あぁ、未来のお前から鍵をもらってな」

俺は、持っていた鍵をオルドに見せる。

『…確かに、俺が作った鍵だ』

オルドは、ヴィーナスの隣に戻る。

オルドは、ヴィーナスに耳打ちをする。