妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

「そうだね。だって、見る限り嬉しそうだもん」

「私たちも行こっか」

「そうだな」

私たちは、それぞれのクラスで別れた。

でも、奈津と同じクラスで良かった。

晶と沙弥佳とも…。

少しだけホッとした。

クラスへと入ると、教室の中には既にグループが数個出来ていた。

「ありゃりゃ、これはもうグループ出来てるね」

「そうだね」

とりあえず、黒板に貼り出されている席を確認する。

「やった、私一番後ろだ。これで寝れる」

『寝るな』

「いたっ!」

アカツキがいる以上寝れないと思うけど…。

「私は、一番前だー」

『良かったね沙弥佳』

「あんまり良くないかも…」

私は、自分の名前を見つける。

「あ、あった!」

ちょうど真ん中辺りだった。

「俺は…」

『あったぞ』

ハヤテが奈津の名前に指をさす。

「隣は――!」

私も自分の隣を確認する。

「隣…一緒だね!」

私の隣は奈津だった。

「やったな」

そんな私たちを、晶と沙弥佳がじーっと見てくる。

「な、なに?」

「いやぁ、なんとなく。縁って不思議なものだねぇと思って」

「そ、そうかな…?」

私は、二人を見て苦笑した。