妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

「あ、有水さん…」

私は、一歩後ずさる。

「奈津くんとは、一緒じゃないんだね」

「う、うん…」

私達の間で沈黙が流れる。

「あの、望美さん」

「な、なに?」

「文化祭が終わったら、話があります」

「え?」

もしかして、奈津のこと?

『また望美に何かするつもりなの?!』

ルルが有水の前に行く。

「もう、何もする気ないよ」

「どういうこと?」

なんか、有水の雰囲気が変わった気がする。

「それじゃあ、文化祭が終わったあとに」

有水は、私の隣を通って行ってしまった。

『…どうしたんだろ?』

「分からない」

何かあったのかな?

『ま、いいや。文化祭のあと呼び出されても、奈津は私のものだーって、言えばいいよ』

「う、うん」

ルルは、私の目の前に来る。

『だから、今は文化祭楽しも』

「そうだね」