「たく、話聞いてれば好き放題言いやがって」

一人の男の子が、私の隣に来ると、ヒュプに銃を向ける。

「言い残すことはあるか、ゲス野郎が」

『お、お前は…、誰だ!』

男の子は、ヒュプを拾い上げ小瓶の中に入れる。

『な、ここから僕を出せ!』

「出すかばーか、お前には色々と聞きたいことがあるんだよ」

男の子は、拳銃をしまうと私を見下ろす。

「な、なに?!」

もしかして、私も殺す気なんじゃ!

『奇跡、リンク外して』

「はぁ、何でだよ」

聞き覚えのある声がして、奇跡と呼ばれた男の子の体から、シンクが出てきた。

「な、あなたは!」

『こんにちは、有水。大変だったね』

「な、何のことよ…」

まさか、この子達は私がしていたことを知ってるんじゃ。

「奇跡、出してあげて」

奇跡くんは、鞄から一つの小瓶を私に渡す。

そして、その中にいたのは。

「フレイア!」

眠っているフレイアが、そこに居た。

私は、小瓶の蓋を開ける。

「フレイア!目を開けてフレイア!」

フレイアは、私の声を聞いて、ゆっくりと目を開けた。

『あれ…、有水?』

「フレイア!」

私は、フレイアを抱きしめる。