妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

【新】

昔は、仲のいい兄妹だったんだ。

よく一緒に遊んだし、性別を逆にして遊んだり。

周りからも仲のいい双子として見られていた。

そして、フレイとフレイアが生まれて、俺達はずっと仲のいい双子で居ようねと約束した。

でも、歯車は直ぐに狂い始めた。

小学校の時、有水は周りの子達からいじめを受けたんだ。

俺は、それを知らなかった。

クラスが別々だったし、あいつは俺に話そうとしなかった。

でも、俺が後々それを知って、虐めた奴らをこらしめた。

でも、学年が上がる事に、俺は家族の中で期待される存在になっていた。

特に母さんは、俺に期待をしていた。

もちろん有水も、母さんに認められるように頑張った。

だけど、母さんは有水のことなんてどうでもよく思っていたんだ。

それで、有水に言ったんだ。

「貴方なんて、要らない子なのよ」

母さんは、有水にはっきりそう告げた。

俺は、有水と話すために部屋に行ったけど、追い返された。

「ほっといてよ!新と私は、全然違うんだから」

「そんなはずないだろ!俺たちは、双子じゃないか!」

有水にとって、俺と双子ってことは重荷になっていたんだ。

「新となんて、双子じゃなければ良かったのに!」

俺は、その言葉にショックを受けた。