妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

【望美】

学校に着いた私たちは、クラスわけを見ようとして校門前へと行ったんだど……。

「なに…、この人の多さ」

『こんなに人が居るんだね〜』

『私の情報だと、一年生だけで約三百人は居ますよ』

「多くない?!」

これじゃぁいつ前に進めるか分からない。

「大丈夫だよ、クラスわけならもう知ってるから」

「え?」

「どういうことですか?」

沙弥佳は、ブレザーのポケットからメモ帳を取り出す。

「ここに、全員分書いてあります」

「どうやって手に入れたの?!」

ずっと気になってたけど、沙弥佳の情報はどうやって手に入れているのかな?

『手に入れた方法なんて、教えたらつまらないよ』

『確かにそうだけど、ちょっと気になるよ』

『お前が他のものに興味を持つなんて珍しいな』

とアカツキがコウヤに喧嘩を売り始めた。

『何だと!!』

『恋愛以外興味がないと、思っていたが』

『俺だって他に興味が持つさ!』

『どうだかな』

二人の間で火花が散る。

『はいはいストップ!』

カラが二人の間に入る。

『二人ともいい加減仲良くしたら?』

『『無理なことを言うな!』』

二人の言葉が重なって、リンは笑った。

『な、何で笑うんだよリン!』

『だって、仲悪かったら息なんて合いませんよ』

アカツキは、ポケットからチョークを取り出すと、手加減せずコウヤにぶつけた。