「ごめん。望美…」

「なんで奈津が謝るの?」

「それは…」

そこで、奈津は口を閉ざしてしまった。

「おい、なんだよこの空気は」

『えっ?』

『誰だ?』

病室の扉に、男の子が一人立っていた。

その男の子の隣には、シンクもいた。

「もしかして、貴方…」

「俺より、先に看護師呼べよ」

男の子の言葉と共に、数人の看護師さんたちが入ってきた。

『お帰りシンク、その人もしかして』

シンクは、男の子に振り返っていう。

『私の持ち主の、小日向奇跡だよ』

「お前が、奇跡?」

「どうも、初めまして」

それから、私は看護師や医師に体を見てもらって、少し落ち着いてから、奇跡と話をした。