妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

【望美】

「ん……」

頭が痛い、それに体の所々も痛む。

(あれ…、私どうしたんだっけ?)

思い出そうとするけど、何も思い出せない。

私は、ゆっくりと目を開ける。

「天井…?」

何処かの部屋だろうか?

でも、薬品の匂いがする。

それに、私は酸素マスクを付けていた。

「私は……」

「望美、気がついたか!」

聞き覚えのある声に、私はハッとした。

隣を見ると、奈津が私の手を握っていてくれた。

「…奈津?」

なんで奈津がここに居るの?

だって、奈津は私のこと…。

『良かったよ望美!』

ルルは、泣きながら私の隣で泣いている。

「ルル…」

腕をあげようとしたけど、痛くて上がりそうにない。

「私……、どうしたの?」

「何も覚えていないのか?」

「……たしか…」

思い出そうとしてみたけど、その度に頭が痛んだ。

『奈津、医者を呼んでこい』

「ああ!」

私は、咄嗟に奈津の服を掴んだ。

「望美?」

「行かないで……」

何があったのか思い出せない。

だけど、今思うのは、奈津に傍に居てほしいことだった。

行かないで欲しかった。