妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

『お母様が部屋にこもってるなら、もう少し遊べるかな?』

お母様が出てくる前に、ヒュプを呼び戻せばいいし。

でも、最近のお母様は本当に忙しそうだ。

『何をやっているんだろ?』

お母様は、僕にその事を話してくれない。

僕は、長男なのに…。

『そういえば、新しく生まれた七人の妖精たちは、幽閉されたのかな?』

僕が生み出しただけあるけど、力が強すぎてお母様でも手に負えなかったみたいだし。

(その子達が、今後どうやって僕の力になってくれるのか、楽しみだな)

『そんなことより、今はヒュプの方か』

望美に怪我させて、奈津がどう反応するのか楽しみにしてたけど、思っていたのと違っていたし。

『もっと、凄いことしようかな』

人間の表情を見るのことは、僕の楽しみでもある。

希望を奪われた表情や、怒りや恨みがこもった表情など、僕は負の感情の表情を見るのがとても楽しいんだ。

『さて、次はどうしようかな』

今度は、どんな表情を魅せてくれるかな。