妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

俺は、望美の手を握り脈をはかる。

(良かった、生きてる)

でも、まだ安心は出来ない。

新と玲緒も手伝ってくれて、木材をどけて望美を抱き上げる。

望美の頭からは血が頬を伝っていた。

「玲緒、救急車呼んでくれ!」

「もう呼んである」

流石玲緒だ。

「新は、先生にこのことを」

「分かった」

俺は、急いで保健室に向かった。

その後を、ルル達が付いてくる。

『望美、大丈夫かな?』

ルルは、目に涙を浮かべていた。

俺は、望美の顔を見る。

(望美……)

保健室についた俺達は、応急処置を取って、望美は病院に運ばれた。

もちろん、俺も付き添った。

検査結果、軽い脳震盪だったらしい。

検査が終わったあと、シンクが軽く治癒をかけていたことを聞いた。

今は、病室にいる。

俺は、今ルルから話を聞いていた。

「突然木材が倒れてきたか……」

『なんか、望美を狙っている感じがした』

「望美を狙っている…?」

一体誰が何のために…。