【有水】
「こ、こわぁ……」
『もの凄く怒ってたよねぇ…』
「知らないっ!」
私は、係の仕事をサボって校舎の中に向かう。
「やっぱり、まだ奈津くん好きなんだよ。望美さんのこと…」
『でも、ヒュプの力は聞いてきてると思うけど』
「どうかな」
聞いてるなら効果は直ぐにあると思うけど、奈津くんの様子からして、中々効果が見られない。
(早くしてよね!)
階段を登りきった時、望美さんの話す声が聞こえた。
「ここに木材立てかけてあるから、他の一年の子達と数えてくれる?」
「分かりました」
「これに個数書いてあるから、よろしくね」
先輩に紙を渡され、望美さんは言われた通り木材の数を数え始める。
「いいこと思いついた」
『有水?』
「ちょっとだけ意地悪しちゃおうかな?」
『なにするの?』
私は、並べられた木材の裏に入る。
「一・二枚倒して、驚かせるの」
『大丈夫なの?』
「当たらないようにはするよ」
私は、望美さんが数え終わった木材を軽く押した。
「こ、こわぁ……」
『もの凄く怒ってたよねぇ…』
「知らないっ!」
私は、係の仕事をサボって校舎の中に向かう。
「やっぱり、まだ奈津くん好きなんだよ。望美さんのこと…」
『でも、ヒュプの力は聞いてきてると思うけど』
「どうかな」
聞いてるなら効果は直ぐにあると思うけど、奈津くんの様子からして、中々効果が見られない。
(早くしてよね!)
階段を登りきった時、望美さんの話す声が聞こえた。
「ここに木材立てかけてあるから、他の一年の子達と数えてくれる?」
「分かりました」
「これに個数書いてあるから、よろしくね」
先輩に紙を渡され、望美さんは言われた通り木材の数を数え始める。
「いいこと思いついた」
『有水?』
「ちょっとだけ意地悪しちゃおうかな?」
『なにするの?』
私は、並べられた木材の裏に入る。
「一・二枚倒して、驚かせるの」
『大丈夫なの?』
「当たらないようにはするよ」
私は、望美さんが数え終わった木材を軽く押した。



