妖精の心を貴方に2 真紅の妖精

【望美】

休日が過ぎ、私は奈津を待っていた。

「遅いなぁ奈津…」

いつもなら奈津が来る時間帯になるんだけど、奈津が中々来ない。

電話しても繋がらないし、LINEの返事も返ってこない。

「何かあったのかな?」

私の中で不安が過ぎる。

『大丈夫だよ望美』

シンクが私の肩に座る。

『もしかしたら、寝坊してるだけかもしれないし』

『そうそう。奈津だって寝坊するかもしれないし』

「それなら、良いんだけど…」

シンクとルルが私を元気づけようとしてくれるけど、私の中で不安は消えない。

(なんだろう、この嫌な感じ)

とりあえず、奈津には『先に行くね』と送り、私は駅へと向かった。

駅にはいつも通り晶達が居た。

晶達も奈津が居ないことに不思議がっていたけど、電車の時間になっても奈津は来なかった。

「……」

私の足取りは重かった。

いつもなら奈津からの返事はとっくに返ってきている。

だけど、奈津からの返事はない。

(奈津…、どうしたんだろ?)

教室に入った時、私は奈津が突っ伏して寝ている姿を見つけた。

「奈津!」

私は、急いで駆け寄る。

「奈津!大丈夫?!」

「ん…」

奈津は、眠たげに目を擦って私を見る。

「あれ…、望美?」

「そうだよ!体は大丈夫なの?」

「あぁ…、なんか物凄く眠い」

「そっか…」

学校で寝るために早く来てたのか。